概要 |
一般に、3Dディスプレイと呼ばれる表示装置は、左右の目に異なる視点の画像を映し出すことで、奥行きを認識させるものです。(立体視) ここでは、「隼 -HAYABUSA-」が対応している3Dディスプレイの表示方式について説明します。 |
アナグリフ |
もっとも安価で手軽に立体視を体験できる方式です。 左目赤、右目青(シアン)のフィルムを貼ったメガネがあれば、それ以外に特別な装置は必要ありません。 また、色空間はやや狭まりますが、カラーで表現することも可能です。 赤青メガネは個人的に NVIDIA 3D Vision Discover 用赤青メガネがお勧めです。 NVIDIA 3D Vision Discover とは、NVIDIA ドライバでアナグリフ表示する方式です。対応しているグラフィックカードに赤青メガネは同梱されています。 ※「隼 -HAYABUSA-」のアナグリフ表示は、独自のソフトウェア処理によってアナグリフ表示しますので、NVIDIA 3D Vision Discover ドライバ等は必要ありません。 赤青メガネをお持ちで無い場合には自作していただくか、業者から通販で購入するのがよいかと思います。 上の写真の一番手前の赤青メガネは GeForce GTX 275 を購入したときに同梱されていた NVIDIA 3D Vision Discover 用のもので、奥の2つは通販で購入したものです。 因みに、一番奥のプラスティック製はシアンの濃さが足りていないので、個人的にはあまりお勧めできません。(写真はシアンの濃さの順に並んでいます) 真ん中の紙製のメガネでもほぼ問題ありませんが、ゴーストが気になる場合には2枚重ねて使用してもよいかもしれません。(その分暗くなり、色味も失われますが、楽に立体視出来るようになります) |
3D Vision |
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NVIDIA 3D Vision はアクティブシャッター方式のステレオグラフィック立体視システムです。 システムには GeForce シリーズのグラフィックカード、120Hz に対応したディスプレイ、3D Vision 専用メガネ、Windows Vista 以降のOSが必要となります。 詳細は NVIDIA 3D Vision 公式サイトをご参照ください。 最近は120Hz表示に対応したディスプレイのラインナップも多く、比較的安価に高品位な立体視を体験できるお勧めの方式です。 3D Vision 専用の眼鏡には赤外線エミッターが同梱されており、これを USB 接続で設置することにより、眼鏡とディスプレイのタイミングを同期させます。3D眼鏡はバッテリーが内蔵されており、USB接続で充電できます。普通の眼 鏡の上から掛けられるようにも設計されており、重さもそれほど気にならないと思います。 因みに、赤外線エミッターの設置に上記写真の PC-9801FX は必要ございませんのでご安心ください。(ステキなディスプレイ台のただの自慢(?)です) なお、3D Vision 専用眼鏡は秋葉原でも店頭で見かけたことはありませんが、多分 Amazon で購入できます。 3D Vision は Direct3D9 以降で作成された3Dアプリケーションを自動的にステレオ化して3D表示することが出来ますが(但し全てのアプリケーションに対応できるわけではありませ ん)、「隼 -HAYABUSA-」は 3D レンダリングに Direct3D を使用していないため、レンダリングしたステレオ画像を、Direct3D9 から NVIDIA 専用のステレオ画像転送方式を利用して 3D Vision に表示できます。(Option の Stereo View から NVIDIA StereoBLT を選択してください) ところで、3D Vision は GeForce 接続で使用するほか、NVIDIA Quadro シリーズのグラフィックカードに接続して使用することも出来ます。 GeForce と Quadro での 3D Vision の違いですが、GeForce の場合には、WindowsVista 以降の OS で Direct3D のフルスクリーン表示した場合のみの動作となりますが、Quadro の場合には OpenGL Quad Buffer のみでの動作となります。
なお、3D Vision 対応ディスプレイと非対応ディスプレイのマルチディスプレイ環境や、GeForce と Quadro の2枚挿しグラフィック環境で 3D Vision を動作させる場合には何点か注意が必要のようです。 まず、マルチディスプレイ環境で 3D Vision が動作しない場合には、画面のプロパティで、3D Vision 対応ディスプレイをプライマリに設定するとよいようです。また Quadro に接続している場合には垂直同期周波数を 120Hz に設定してください。 更に、WindowsXP において、Quadro 接続で 3D Vision を表示する場合で、GeForce シリーズのグラフィックカードと2枚挿しで、且つ、非対応ディスプレイを含む3ディスプレイ以上の環境の場合には(つまり私の環境なのですがw)、 GeForce 側に接続しているディスプレイを画面のプロパティで非表示の状態(「Windows デスクトップをこのモニタ上で移動できるようにする」のチェックを外す)にしてから OpenGL Quad Buffer アプリケーションを起動すると動作するようです。 |
OpenGL Quad Buffer |
OpenGL での立体視出力APIです。 OpenGL でのステレオ画像の表示は、グラフィックドライバの設定で、3D Vision への表示や、ヘッドマウントディスプレイへの表示などに対応できます。 ご使用の OpenGL 対応のグラフィックシステムの説明書をご参照ください。 |
インターリーブ |
視差障壁方式(裸眼立体視)や偏光方式(偏光眼鏡)の立体視ディスプレイでは、左右画像が、縦や横の1ラインごとに交互に配置されているものがあります。 これらの方式の3Dディスプレイをお使いの場合には、ディスプレイのピクセルと画面モードが1対1に対応する画面モードにした上でインターリーブ表示することで立体視することが出来ます。 例として ZALMAN の偏光方式の3Dディスプレイを紹介します。 このディスプレイは裸眼で見た場合には通常のディスプレイと変わりませんが、偏光眼鏡で見ると、横ラインが交互に左右視点に振り分けられて見えます。 このシリーズのディスプレイの特徴は、裸眼ではフルHDディスプレイとして使用でき、偏光眼鏡も比較的安価である一方、立体視での解像度が半分になると言う欠点があります。 なお、iZ3D ドライバを使用すると 3D Vision 同様に、Direct3D を使用するアプリケーションを自動的にステレオ化して立体視表示させることが出来ます。(但し使用にはライセンスの購入が必要な場合もあるようです) 一方で、iZ3D ドライバは使用しているグラフィックカードやドライバを選びませんので、3D で遊びたいゲームがある場合には、無料で試せるアナグリフ表示で動作を確認してから購入するのもよいと思います。 ※「隼 -HAYABUSA-」のインターリーブ表示は、独自のソフトウェア処理によって実現しますので、特別なドライバ等は必要ありません。(2011年6月23日:LG D2342 にて動作確認しました) ※偏光方式(偏光眼鏡)の標準的な立体視ディスプレイでは、Option の Stereo View から Interleaved Display > horizontally / left by right を選択してください。 |